コロナ禍で多くの職場が職員を守るために特別有給や出勤調整を行っていました。
しかし私が勤めていた保育園は、その真逆。出勤停止日を欠金扱いにし、有給も月2回までという謎ルール。さらに、不安を伝えると心をえぐるような言葉を浴びせられました。
「子どものためなら何でもできるでしょ?」と言われても、生活の基盤すら安定しない環境で、そんなことができるはずがありません。
今回は、私がブラック保育園で経験した実態と、辞めるまでに至った経緯をお話しします。
コロナ禍で見えた待遇の差
保育士資格を取って間もない頃、やっと現場で堂々と子どもたちと保護者と関われる日々が始まりました。
そんな矢先のコロナ。友人たちの職場では、特別有給や出勤調整など、職員を守るための対応がされていました。ところが私の職場はまるで逆でした。
「この日は出勤しないで」と言われた日が、そのまま欠勤扱い。
有給は「月に2回まで」という謎の制限があり、それ以降はすべて欠勤になるというルールまでありました。
有給を求めたら返ってきた衝撃の言葉
有給がまだたくさん残っていた私は、「それなら有給を使わせてほしい」とお願いしました。
ところが返ってきたのは、

じゃ、あなたは休みたいけどお金が欲しいってことなのね?
というマネージャーの言葉。
…は?
頭の中で一瞬、時間が止まりました。
お願いしているのは労働者として当然の権利なのに、まるで私がズルをしてお金だけもらおうとしているかのような言い方。
心の中では「何言ってんだこの人…」どころか、「あ、ダメだこのババア…」とまで思いました。

有給が少ない人もいるんだから、あなただけ使えないのよ。平等にしないと。
と一言。いや、それ平等じゃなくて全員を同じように損させてるだけじゃん…。
心の中で何度もツッコミを入れながら、「あ、この会社はもうダメだ」と確信しました。
不可解すぎる会社の対応
欠金扱いされた日の保証について尋ねても

保証はできません、でも社長を信じてほしい。
という意味不明な返答。

何人か保育士の友人に聞いたのですが、特別有休で対応してもらっているみたいで…
と伝えると

じゃぁそっちの園行っちゃえば?
と突き放されました。
これを返された時はもう言葉が出ず。その後も

あなた何年目?
と聞かれイライラした表情で手帳にメモ。

なんのメモだよ、そのメモ役に立つか?
と内心怒りが収まらない状態でした。
真面目に保育をしてきて、資格を取得して、私なりに頑張ってきたつもりでした。
でも返ってくるのは、やる気を奪うような言葉ばかり。
この時私の中でここで働いていくことの意味が完全に無くなりました。
謎すぎる「園児獲得指令」
結局、月2日の有給制限は変わらず。
それ以外の欠勤になっていた日については、
「出勤してもいいけど園児獲得のための仕事をすること」
という、意味不明な指令が出されました。
保育士として雇われたはずが、突然営業のような仕事を押し付けられ、正直もう笑うしかありませんでした。
まとめ
「社長を信じてほしい」
この言葉、この時以外にもよく使われていたのですが本当に恐ろしいです。
これがブラックな会社のポイントだったんだなぁと今となっては思います。
今回の経験を通して、私は痛感しました。
保育士はただでさえ給与が低く、心身ともに消耗する仕事です。それでも続けていけるのは、安心して働ける環境と、最低限の労働者としての権利が守られているから。
しかし、私が勤めていた園はそれらを軽視し、むしろ職員を「都合よく使える存在」としか見ていないように感じました。
「子どものため」という言葉を盾にして劣悪な労働環境を正当化するのは、ただの搾取です。
この職場にいる限り、自分の生活も心も守れない、もっと整った環境で保育がしたい、という理由から辞めるという決断をしました。